敏感すぎるわたしと鈍感すぎる毒親のはなし

HSP気質で毒親育ちのわたしだから話せること。

HSPの恋愛と愛着障害

わたし、やっとわかったことがあります。

 

人間関係(とくに恋愛)で、なぜいつも同じようなパターンを繰り返してしまうのか。

 

初めての恋愛からウン十年以上経って、やっとわかったその原因は愛着障害にありました。

 

愛着障害ってなに?

 

と思った人へ簡単に説明すると、まず愛着というのは子どもの頃に親(養育者)との間で結ばれる信頼の絆みたいなものですね。

 

具体的には、泣いたらあやしてくれる、お腹がすいたらミルクを飲ませてもらえるなどの行為を通じて、親から「自分は愛されている」「自分はここにいていい存在」という安心安全な温かい感覚を得ることを言います。

 

この世界でどんなことが起きても、自分は親に守られているから大丈夫!

 

そんなふうに、親が心のよりどころとなり自分の安全基地であると思えるのが、理想的な愛着形成のモデルなんですね。

 

これが何らかの理由でうまく形成できなかった場合、愛着障害となり、感情をコントロールできなかったり、人間関係でトラブルを起こしてしまったりするんです。

 

で、HSPは当然HSC(人一倍敏感な子)だったわけです。

 

HSCは胎内にいるときから母親のストレスや不快感を察知して影響を受けてしまうほど敏感。

 

結果として、乳幼児期は不安からすぐに泣いてしまったり、ぐずりやすかったりして、親からしたら育てにくい子、手のかかる子に見えてしまうんですね。

 

わたしも赤ちゃんの頃よく夜泣きをしたらしいです。

 

母いわく、父親はそんなわたしを見て不機嫌になり車で寝たこともあったとか。(睡眠不足は仕事にひびくからね、仕方ないよね。うん、でもちょっと冷たくない?)

 

日中はぐずる、夜は泣いて寝ない。

 

これは、母、相当大変。

 

疲れから、タイミングよく対応できないときもあったでしょう。

 

だけどHSCはその敏感さから、自分が欲するタイミングで適切な対応をしてもらえなかったり、内心疎ましく思われているのを察知したりして深く傷つき、親子の絆がうまく結べなかったりするんですよね、きっと。

 

それなので、HSCは非HSCよりも愛着形成が難しい傾向にあるんです。

 

愛着形成がうまくいかず愛着障害になってしまった場合、その後の人間関係や恋愛に良くない影響が出てしまいます。

  

愛着障害は人と距離を置くタイプの回避型と、人との関わりには積極的だけど見捨てられるかもという気持ちが強い不安型があります。

 

とくに人間関係でトラブルを起こしやすく、恋愛がうまくいかないのは不安型です。(はい、わたしです)

 

 不安型の根底にある「見捨てられ不安」は本当にやっかい。

 

自分に自信がないせいで相手から嫌われるのを極端に恐れたり、相手の評価が気になって言動に振り回されたり、過度に依存したりしてしまうんですね。

 

「わたしはいつか見捨てられるかもしれない」

 

そんな強い不安感がいつも心にあることで、一見うまくいっていて相手からも穏やかな愛情をもらっているにもかかわらず、相手を試したり、自分から良好な関係を壊すような行動を取ってしまいます。

 

これを限界吟味といいます。

 

この人は、どんなわたしでも愛してくれる?

 

この人は、どこまでわたしを許せるのかな?

 

この人は、本当にわたしを見捨てないでいてくれる?

 

振り返ればわたしも、それを試すような行為をパートナーにしてきました。

 

しかも無意識のうちに!

 

そうなんです。自分じゃ相手を試しているつもりはなく、ただそのときそのときの自分の気持ちに素直に行動しただけ。

 

でも結局それで相手を傷つけ、その罪悪感から結果的に自分も傷つくという悪循環を繰り返してきました。

 

その背景に愛着障害があるなんてことは知らずに…

 

 幼少期、この限界吟味をわたしは父親にやっていたことを思い出しました。(本当にいま、書いていて思い出した)

 

いつもより少しでも不機嫌な父を見ると不安になり、わざと怒らせるような言動をするんです。

それは父がしっかり苛立ってわたしを怒るまでやるんです。

 

そして我慢の限界がきた父は語り合うことも向き合うこともせず、苛立ちにまかせ、わたしを力づくで外へ引きずり出しドアを閉めました。

 

外に放り出されたわたしは、気が済むまでひとしきり泣きます。

 

自分でもなぜそんなことをするのかわからない。

 

でもやってしまう。

 

本当に苦しいやりとり。

 

あれは愛着障害からくる限界吟味だったんだな、とようやく気づきました。

 

父の愛情を試していたんですね。

でも毎回、思うような愛を感じられなかった。

 

それをずっと引きずったまま大人になり、今度はパートナーに同じことをしてしまっていたのです。 

 

でも、そんなお互いに苦しいやりとりはもうするべきじゃない。

 

 もう繰り返さない。

 

自分が愛着障害だと知ったから。

 

原因がわかれば対処法も見えてきます。

 

すぐには改善されないかもしれない。

でも良くなる道しるべは見つけることができた。

 

もうこれ以上、相手も自分も傷つかなくて済むように。

 

自分と向き合い、自分を知ることの大切さをいま改めて噛みしめています。